
遠い昔、私がまだ学生の頃、ある人が私にこう言いました。
「3月は1年で大好きな月なの。冬が去りだんだん暖かくなり、気持ちが晴れやかになるから」と。
今、足早に去っていく3月を逃がすまいと、福井市足羽川堤防のライトアップの準備がされています。今年も、いつものように美しくライトアップされた満開の桜が見られる3月です。今も遠い昔も変わらず、春3月は、気持ちが晴れやかになる季節です。
来期のこと
そんな3月ですが、
多少なりとも仕事をしている私にとっては、いわゆる来期(4月~)の見込みを考える月でもあります。
喜寿になる来期、今期と同じ程度の仕事をできればよいかなと思っていたところ、
某所から決断を迫られる依頼が舞い込んできました。さて、どうしたものか。
希望
今、ロシアの理不尽で非人道的な侵略を受け、大変な状況になっているウクライナの人たち。
欧米各国がロシアの軍隊を排除するから「希望を持って生きてください!」、とは言えない状況にあります。この希望を持って生きるとか、希望とは何なのか。
あらためて考えさせられる本に出会いました。『希望の作り方』(玄田有史著)です。
著者が私の希望として書いていることです。
・・・希望のことを勉強してきたわりに、大きな希望とか、遠い将来に向けた希望が自分自身にあるのか、
自分に問うてみても、よくわかりません。
自分は希望があるとか、幸福だとか、なかなかいい切れないというのが、正直なところです。
ただ、希望のことを考えるうちに、とてもあこがれる言葉ができました。
それは「まんざらでもない」という言葉です。
まんざらでもないというのは、「人生、つらいこととか、いろいろあるけれど、
ふりかえってみると、案外まんざらでもないんだよ」といったふうに使われます。
その言葉には、報われるとか、成功するとかといったこととはちがう、
希望を持って生きることの大切な意味が込められているように感じるのです・・・。
自分を納得させるモノ
依頼された仕事に対して、大それた希望を持っているわけではありません。
しかし、決断をするとき、自分の中に自分を納得させるモノが必要です。
著者の言うように、喜寿の歳を思うと辛い仕事かも知れないが、後で自分自身を振り返ったとき、
「まんざらでもなかった」と思えることかな、と考えたりします。
「1月は往く」「2月は逃げる」「3月は去る」という言葉があるようです。
正月から3月末までは、年度末と来年度に向けた準備などで、
月日があっという間に過ぎてしまうことを例えた言葉です。
気持ちが晴れやかになる3月は、
いろいろ自分を納得させるモノを考えているうちに、足早に過ぎ去る月でもあります。
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