
中島みゆきの代表曲に「地球の星」というのがあります。
NHKの番組「プロジェクトX」の主題曲として使われ、人気が高まった曲でもあります。私にとっては、別な意味で心に残る曲です。
20年前の2002年、15日間の長い研修の最終日に受講生全員で観た卒業アルバム。研修のインストラクターが作成したアルバムに挿入されていた曲が「地球の星」でした。今「地球の星」を聴きながら、このアルバムを眺めてみると、その当時の熱い思いが蘇ってきます。
今までにない、素晴らしい資格の取得に挑み、熱くなって議論していた研修でした。
その資格制度とは、ITコーディネータ(以下ITC)制度であり、研修とは資格認定のためのケース研修です。
ITC制度ができて20周年
2021年にITC制度ができて、21年目になります。
20年の間に、ITCの資格を取得して活動している人が約6,500名になりました。
この間、創設時の熱い思い、言い換えればITCとしての社会的使命は、受け継がれてきたのだろうか。
そして、資格を認定し育成を使命としているITコーディネータ協会のあるべき姿は、
現在のままでいいのだろうか。先月、そんなことを考えさせられる機会がありました。
1月20日に開催されたITコーディネータ協会の臨時総会です。
総会の議長を頼まれ、議案に対する会員と協会(事務局)との議論を聴きながら、
今以上に社会的認知度を高め、活き活きと活動できる資格として定着するには、
ITCは、ITコーディネータ協会は「どうあるべき」なのか。
自分ごととして考える必要があるのではないかと。
ITコーディネータ倫理規定
創設時に作成され、今も受け継がれているものがあります。ITコーディネータ倫理規定です。
第2条(法の遵守及び社会的信頼の保持)には、こう書かれています。
「・・・自らの使命の重要性に鑑み、高い社会的信頼を保持するよう努めなければならない」
そして第9条(名誉と信義)は、
「ITコーディネータは、深い教養と高い品性の保持に努め、ITコーディネータとしての名誉を重んじ、
いやしくも信義にもとるような行為をしてはならない」と。
プロフェッショナル
ITCは、IT経営を実現するプロフェッショナルとされています。
専門知識を身に付け、お客様のニーズに応え、報酬をいただくプロフェッショナル
という意味にとどまらず、倫理規定に示されている社会的信頼と深い教養と高い品性の保持が
求められているプロフェッショナルだということです。
一方、このような倫理規定を掲げるITコーディネータ協会は、どうあるべきなのだろうか。
直接の顧客である会員およびITCの立場に立脚し、
顧客と情報をオープンに共有しながら、支援・育成する姿を明確に示すべきだと思います。
私の「あるべきITC像」
NHKの番組「プロフェッショナル仕事の流儀」の最後に、
出演したプロフェッショナルに「あなたにとってプロフェッショナルとは」と聞きます。
印象に残った某プロフェッショナルが言った言葉があります。
- どこまでも謙虚で(*よく話しを聴き)*:筆者の注書き、以下同じ
- 誰よりも強く思い(*相手の立場に立ち)
- 日々の努力を積み重ねられる人(*スキルだけでなく)
ケース研修の修了式では、これからITCとして活動する受講生に、
上記の倫理規定とともに、この言葉を伝えています。
そしてこの言葉は、まだまだ感のある私の「あるべきITC像」であり、
「あるべきプロフェッショナル像」でもあります。
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