DXのWill-Can-Mustを考える

「DXって大企業のやることかと思っていた。。。」

DXセミナーを受講していた中小企業の経営者が発した言葉です。

前回のブログでは、中小企業事業者にとってDXとは何ぞや。

デジタル化とDXはどう違うのかということを書きました。

今回は、DXという概念を広く捉え、DXのプロセスをWillーCanーMustで考える、というテーマです。

 

デジタル化で行動の変容、やさしく言い換えれば変わることに企業の大小はありません。

DXでよく引き合いに出される事例のネットフリックスのように、

組織や人材の変革を伴ってあらたな顧客価値を創出するのは、DXのあるべき姿でしょう。

よくDXは、これであらねば。これはDXではないよ、と言う方がいます。

しかし、デジタル化で少し変わったということを、DXの第一歩ととらえれば、

DXという概念を幅広くとらえて理解すればよいのではないかと思っています。

出来ることから、少しづつ変え、中長期のあるべきDXの姿に至るまで、

いろいろなデジタル化に挑戦し、積み上げていく。このプロセスが大事なことです。

このような趣旨のことを、DXセミナーでお伝えしています。

 

以下は、私がDXセミナーでお話ししている内容のレジメです。

・DXの本質

・DXに至る3つの段階

・日本におけるDXのプロセスとは

・なぜ、DXは中小企業にとって不可欠なのか

・小さく始めるクラウドを活用したDX推進に向けた取り組み

・中小企業におけるDXの取組み事例の紹介

・国と県の支援制度

 

DXの代表例として紹介したネットフリックス(米国)も4度DXを重ねて、

世界のエンターメントのトップ企業になっています。

短期間で成しえないDXは、デジタル化を手段として、どのようにDXしていけばよいのでしようか。

まずは初期投資の小さなクラウドサービスを活用して、

デジタル化の効果を体験しながら、デジタル化を積み重ねていくことです。

このようなプロセスでデジタル化を推進し、

短期、中長期のあるべきDXの姿を作っていくことになります。

 

あるべきDXの姿を作るためのフレームワークとして、

『IGPI流 DXのリアル・ノウハウ』(富山和彦 望月愛子共著)では、

WillーCanーMustを考えた実行プランの検討が書かれています。

参考になるフレームワークですので、私が支援した企業の内容に変えて作成したものを図で示しておきます。1年短期では事業改革的DXを、3年~5年の中長期的には、戦略的DXを作り上げます。

あるべき姿を構想し(Will)、課題を明確にして(Must)、出来ることをやる(Can)。

これはDXの本質である変革の基本だと思います。