中小企業の経営者からIT利活用に係るいろいろな相談を受けるとき、
まずは、抱えている問題やお困りごとをヒアリングします。
聞いた内容を箇条書きでメモし、メモした内容を眺めながら、
同時並行的に、これまで蓄積した経験や知識が入った引き出し(頭の中)から
問題解決方法を考えます。
その場で解決方法が見いだせない場合には、
時間をいただき、解決案を後日提案することになります。
ITコーディネータは、凡そ、こんな感じで中小企業経営者の相談対応を行い、
その後は、依頼があれば支援コンサルティングをしているはずです。
図で考える
その場でアドバイスする解決方法や、後日提示する解決案の質は、
思考プロセスによって違ってきます。
では、質の違いが出る思考プロセスとはどんなものなんでしょう。
問題の間の因果関係を見つけ、そこから真因を探り、
適切な課題(やるべきこと)を設定できているかかどうかです。
突き詰めれば、本質的なモノを捉えているかどうかです。
『図で考える習慣』(平井孝志 著)の著者はこのように書いています。
「図で考えることが威力を発揮する理由は、
ビック・ピクチャー(全体像)を描ける、論理展開が明確になる、
構造やダイナミズムを的確に把握できる、といったところにあると思います。
図で考えることで、モノゴトを抽象化して捉え直すことができるからです。
これは文章にはなかなかできないことではないでしょうか」。
シニア層のキャリアプラン
人生100年時代が現実味を帯びてきました。
70歳までの定年延長や終身雇用制度の崩壊など、雇用環境も大きく変わりつつあります。
このような状況下、
企業で働くサラリーマンは、とりわけ役職定年が近くなる50歳頃から、
これまで以上に長い自分の第2の人生を考える人が多くなっているようです。
今はコロナ禍であり、デジタル化推進が国の最重要課題になっていることから、
ITの専門家としてのITCには追い風が吹いている経営・事業環境です。
ここ数年、近い将来の独立を目指し、50歳代(シニア層)でITC資格を取得する方が増えています。
得られた情報を「図で考える」ことで本質的なモノを捉えることができるか。
『図で考える習慣』で紹介されている図を使いながら、
増えているシニアでITCを取得した方のキャリアプランを書いて、検証してみました。
ITCとして独立後は、
継続学習により、「本質を捉えるスキル」をキャリアプランに加える必要があるようです。
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