遅れている国のシステム

6月25日付け日経の真相深層欄に「コロナ禍、既存のシステム機能せず」として掲載された記事です。

「新型コロナウイルスの感染拡大を受け、

厚生労働省は病院に物資や人材を融通する支援システムを立ち上げた。

だが、本来使うべき既存の有事システムが動かず、

二重投資となった事実は知られていない。

新たな事態に合わせて仕様を変更できなかったのだ。

政府のIT(情報技術)戦略が環境変化に即応できない実態が浮かんできた」。

 

世界の官庁システムは、10年代に入りクラウド技術を活用した開発志向が強まっています。

かたや日本政府は、

年内に各省庁のシステムを集約する基盤にクラウドを採用する予定と報道されていますが、

個別システムのクラウド移行は遅れている気がします。

 

kintone

一方、大阪府は「新型コロナウイルス対応状況管理システム」を開発し、

短期間で稼働を開始しています。

このシステムは、

サイボーズ社のクラウド型業務開発アプリkintone(キントーン)上で開発したものです。

システム開発期間短縮のため、

自治体の専用線「LGWAN」ではなくインターネット上にシステムを構築したため、

セキュリティ面から患者の氏名などの個人情報は入力せず、

患者に番号を割り振って管理するようにしているようです。

 

保健所職員は各患者に電話をかけて聞き取りした情報をエクセル等に入力し、

自治体の担当部署にメールで送付するため、

担当部署側での集計業務も非効率となっているという問題を抱えていましたが、

このシステムの稼働により、

送信される情報はkintoneのデータベースに自動的に蓄積されるため、

メールの送受信やエクセルファイルの転記などの集計業務の手間を削減できているとのことです。

 

ブラウザー

9月から始まるキャッスレス決済でのマイナポイント(25%還元)。

これの登録・申込をパソコンとマイナンバーカード、カードリーダーで行っていたところ、

登録に必要なアプリのダウンロードはInternet Explorerしか対応していないことがわかりました。

 

今どき、ブラウザーがCromeダメ、Edgeダメ、Internet Explorerしか対応していないとは。

国のシステムの遅れがここにも顕著に表れています。

 

ITコーディネータ仲間から教えてもらった情報を図として添付しましたが、

Internet Explorerは、

マイクロソフト自身も公式のブログで

「Internet Explorerを使うのはセキュリティ面で危険」と指摘しています。

 

乗り換えては?

インターネットで情報を得るとき使っているブラウザ、皆さんは何を使っていますか?

「Google Crome」、「Microsoft Edge」それとも「Internet Explorer」。

「Internet Explorer」を使っている方は、セキュリティ面だけでなく使い勝手を考えても、

 「Microsoft Edge」か「Google Crome」に乗り換えた方が良いかと思います。