見直そう! ITコーディネータ資格

第二創業

2,001年、通商産業省(現経済産業省)による国家プロジェクトの一環としてITコーディネータ(略称ITC)資格制度が誕生して、今年で17年目になります。ITC資格を認定し、育成することを目的に設立されたITコーディネータ協会は、昨年、会長が交代しました。

 

新しい会長は、澁谷裕以さん。会長は、ITC制度の「第二創業」を目指し、大きな改革に取り組んでいます。私もITコーディネータ協会の理事として、今年は改革に関わっていくことになります。ITコーディネータと協会が目指すべき「第二創業」改革は、日本の中小企業381万社がITを真に経営の力として活かし、発展し、日本が元気になることをサポートする。これがわれわれが目指すべきものである、としています。

 

ITCの課題

そして、日本の中小企業381万社がITを真に経営の力として活かすためには、会長はこのように言っています。

 

「中小企業の経営者の持つITに対する心のバリアをどう取り除き、経営変革のテコとして役立つものという認識に変えていくか?が、私たちの”顧客の再創造”のために最も重要なことではないかと思います。そのためには、ショートタームのリターンを求めない、ボランティアやプロボノ活動のような地道で丹念な取り組みが有効なのかもしれません。このような取り組みの中で、経営者がお持ちの課題や疑問をお聞きし一緒に解決していくような事例が生まれ、徐々に、経営者のITに対する心のバリアが溶け出していくというムーブメントを起こすことが大切なのではないでしょうか」。

 

頑張るITC

中小企業の経営者の持つITに対する心のバリアをどう取り除き、経営変革のテコとして役立つものという認識に変えていくか、このことは、ITCにとって非常に大きな課題です。

 

昨年、静岡で頑張っている独立系のITC Kさんとお酒を飲みながら話す機会がありました。彼のITCとしての活動は、まさに会長が言うように、ショートタームのリターンを求めない、ボランティアやプロボノ活動ではないですが、地道で丹念な町医者的な取り組みです。このような活動をとおして中小企業経営者の懐に入り、信頼を勝ち取る。その結果が「ITCになってから雌伏10年、ようやく芽が出ました」と。Kさんは感慨深げに話しをしてくれました。

 

輝ける第2の人生のために

私にとってITC資格は、働き甲斐のある、生きがいのある、そして健康寿命を延ばしてくれる大事な資格です。定年退職後を輝ける第2の人生にするための資格としても、非常に有用だと信じています。

 

8年前から、ITC資格認定のためのケース研修のインストラクターをやっています。資格は「足の裏に付いた米粒」であり、ITC Kさんのような資格取得後の地道な努力が必要なことは大前提ですが、私のような思いを持っていただけるITCをできるだけ多く育成し、支援していきたいと考えています。