どんな時代が来るのだろうか・・・

二つのニュース

まだビジネスの世界で齷齪している私。ビジネスの話題には、日々、アンテナを張っています。最近私のアンテナに引っ掛かったビックニュースは、ソフトバンクが非常に大きなリスクをとって3兆円で半導体の設計企業AMDをM&Aしたこと、ファナックがNTTグループ3社と協業したこと、の二つです。これは何を意味するのでしょう?

 

自前主義からの脱却

ともに必ず到来するIoTの時代を見据えたM&Aであり、業務提携です。IoTの世界では、モノは単独では生きていけません。ネットワークにつながっていなければ、使いものにならないからです。ネットワークにつながった機器を制御す心臓部(CPU)を支配しようとするソフトバンク。NC制御機器やロボットなどの商品をIoTネットワークの中で使ってもらえなければビジネスに勝ち残れない、とこれまでの自前主義からの脱却を決断したファナック。

 

人はつながって生きていく動物

よく知られている「マズローの欲求5段階説」。これは、人間は基本的に生理的欲求、安全・安定欲求、社会的帰属欲求、自尊・承認欲求、自己実現欲求の5つの欲求を持っていて、人間の成長プロセとはこの5つの欲求を順々に満たそうとするプロセスである、というものです。生理的欲求や安全・安定の欲求がある程度満たされると、その次に満たそうとする欲求は社会的・帰属欲求です。人間は社会的存在であるから、いろいろな集団や組織に属し、その一員として受け入れてもらおうとする。人とのつながりの中で生きていこうとする。人は根源的には、独りでは生きていけないことを表しているものです。

 

人もモノも一人では生き難い時代へ

ソフトバンクやファナックの例でもわかるように、人だけでなくモノまでもつながりの中で生きていく、生きていかざるを得ない時代が、もうそこに来ているのを実感します。フインテック、AI、IoT、時代のキーとなっているテクノロジー。自前主義の孤高の人、孤高の企業が生き難くなる時代になろうとしているのでしょうか。