新しいビジネスの在り方、エコシステム

縦と横

日本のビジネス構造の特徴は、いわゆる「系列」、「多重請負構造」などと表現される縦のつながりです。以前ほどではないにしろ、日本のビジネスの大きな特徴です。これに対し、業界横断的な人的ネットワークを駆使し、横のつながりを活用した米国流のビジネス文化がエコシステムといわれ、最近日本でも大きな注目をあびています。

 

新しい生態系、エコシステムとは

ではエコシステムとは何でしょう。以下Wikipediaより。「本来は生態系を指す英語「ecosystem」を比喩的に用い、主に情報通信産業において、動植物の食物連鎖や物質循環といった生物群の循環系という元の意味から転化して、経済的な依存関係や協調関係、または強者を頂点とする新たな成長分野でのピラミッド型の産業構造といった、新規な産業体系を構成しつつある発展途上の分野での企業間の連携関係全体を表すのに用いられる用語である」。また、経済分野においては、複数の企業が商品開発や事業活動などでパートナーシップを組み、互いの技術や資本を生かしながら、開発業者・代理店・販売店・宣伝媒体、さらには消費者や社会を巻き込み、業界の枠や国境を超えて広く共存共栄していく仕組みのことを指します、と言われています。

 

エコシステムを構築

私が今、ITコーディネータ協会(ITC協会)で活動していることの一つにITコーディネータ(ITC)のビジネスをコアとした新しい生態系を創ることです。「これまでの生態系のコアはITC協会が運営する資格教育と資格認定であり、生態系の住人は資格のメリットを受けるITC協会とITCです。これに対して私たちWGが提案しているのは、”企業経営をIT利活用で飛躍的に良くする”生態系の中で、ITCによる企業のIT経営支援ビジネスをコアに据えるものです。そこの住人は中小企業を中心としたIT経営に関わる人や組織です。この新しい生態系では、関わる人や組織が増えることで、ITCやITC協会のビジネス機会が増えます。同時に、彼らとの関係性を維持・拡大していくためには、今までにないケアが必要となってきます。その意味で、いかにすればITC協会とITCの共同施策が、それぞれの関係者のWin-Winにつなげられるかを真剣に考え、実行することがポイントになってきます」。以上のような提案をしているところです。

 

昔からあったような気がする?

商品やサービスを開発して創業しようと考えている人、創業したが充分、自立(稼ぐ)できていないヒト。ITC資格を取得したら独立してコンサルタントになろうと考えている人。ITC資格を所得して独立したが、充分、自立(稼ぐ)できていない人。これらの人たちは、今私が創業マネージャー、ITコーディネータインストラクターとして接していたり、ITコーディネータ協会の活動のターゲットとしている人たちです。これらの人たちが自分の想いを実現してビジネスを成功するための大きな課題は、自分をコア(中心)としたWin-Winの横のつながり、いわゆるエコシステムを構築することだと思います。ビジネスは人とのつながりをとおして実現する。このことは、従来からあったような気がします。グルーバル社会の新しいビジネスの在り方、米国流のエコシステムとどのように違うのか、勉強する必要があるようです。