人間関係は踊る!

コミュニケーション

良好な人間関係を築き、人と上手くコミュケーションをとれるようになるためには、知っておくべき知識、考え方が数多くあります。その中でも私がセミナー等で紹介しているのは、ハーマンモデル(プロフイールでわかる思考パターン)とジョハリの窓(フイードバックとアサーション)です。ハーマンモデルでは自分と他人との思考パターンの違いを知り、他人の言動に対して理解をすることをコミュニケーションのスタートとしています。またジョハリの窓では、他人からフイードバックされることで自分をよく知り、アサーションすることで他人に自分を理解してもらい、自分と他人お互いがわかりあえる領域(オープン領域)を広げることをコミュニケーションのスタートとしています。

 

人間関係のマトリックス

この二つの考え方の他に、最近では「人間関係の4つのマトリックス」というのが知られりようになりました。5年ほど前に『ユダヤ人大富豪の教え ふたたびアメリカ編』(本田健 著)の中で、カナダ人セラピスト、クリストファー・ムーン氏の教えとして著者が紹介したものです。著書によれば、人は、様々なものの見方や反応パターンを持っていますが、それは二つの視点で分類することができます。一つ目は、ものごとを「ポジティブ」にとらえるタイプか「ネガティブ」にとらえるタイプか。二つ目は、人に頼らない「自立」タイプか、人に頼ることが多い「依存」タイプか。この二つの視点の組み合わせで、人を四つのタイプに分類することができます。

 

中間地点を見出す

おもしろいのは、人は相手によって四つのどのタイプにも成りうるということです。言い換えれば、人は四つのタイプのそれぞれの人格を持っていて、相手によって、特定のタイプの人格が強く出るということです。私のことで言えば、家内と対峙して場合、家内の後ろ向きで心配性な話を聞くと、明らかに「ポジティブ・自立」型になっていきます。しかし、一方、あまりにも能天気で何も自分でやろうとしない依存型の社員と対峙すると、「こうしないとよくならないだろう」と相手をコントロールしようとする「ネガティブ自立」になってしまいます。この人間関係のマトリックスを知り、どのように活用するのか。著者はこう言っています。対角にあるマトリックのタイプはお互い引っ張り激しくなるので、お互いセンターに近づき、中間地点を見出すことだと。

 

自分と他人の理解

良好なコミュニケーションはどのようにすれば、できるのだろうか。「ハーマンモデル」、「ジョハリの窓」、「人間関係のマトリックス」を学ぶと、良好なコミュニケーションができる前提は、自分を知り、相手を理解することだと理解できます。その前提の上で、「人間関係にマトリックス」では、引っ張り合いをすることを止め、お互い最適な間合いに自分のポジションをとること、としています。それにしても人間の関係は面白いですね。相手によって、4つのマトリックス上を踊っているとは・・・。