雇用とイノベーション創出のために

べンチヤー創業の現状

起業や新事業の取り組みに挑戦する人の絶対数が少ない。リスクをとり、ベンチャーを育てるキャピタリストが少ない。大企業が自前主義から抜けきれていなく、ベンチャーからの調達や事業提携、M&Aが少ない。リスクが大きく、成長に時間のかかる技術開発型ベンチャーが増加しない。これが、「ない、ないずくし」の日本におけるベンチャー創業の現状と言われています。しかし安倍政権になってこの現状を打破し、ベンチャーや新事業の中から「雇用」と「イノベーション」が創出すべく、いろいろな施策が始動しています。成長戦略の政策の柱のひとつとして、産業の新陳代謝とベンチャーの加速です。成果指標は新規企業の開業率であり、目標数値は現在の新規開業率5%から10%台へ、倍増です。

 

社長輩出率全国一

人口10万人当たりの社長の数が日本一となっている福井県。その理由は?いろいろな説がある中で最も信憑性があるとされているのが、次のような説です。福井県の2大地場産業は繊維とメガネ。特に繊維産業は事業所数が多く、全国の事業所数の4%を占めるほどです。一方フレーム、レンズともに国内ナンバーワンのシェアを占めるメガネは、150から200の生産工程があり、これらの中間加工を請け負う企業が数多く立地しています。こうした産業構造が、事業所数ひいては社長数が多い理由と考えられます。

 

ふくい創業者育成プロジェクト

対外的には社長輩出率が全国一で、さぞかし創業者が多いのだろうと思われている福井県。意外と福井県人は堅実でリスクを取らない人が多く、社長輩出率が高い割には新規創業者は多くない、と私は思っています。国の、新規企業の開業率を現在の5%から10%台に倍増する目標を踏まえ、福井県ではふくい産業支援センター内に創業マネージャーを設置し、「ふくい創業者育成プロジェクト」を回しています。創業マネージャーは、創業を考えている方、創業したてで相談相手が欲しいという方に最適な専門家です。

 

創業マネージャー

今年4月から、創業マネージャーの一人に委託されました。私の創業経営者として、ITコーディネータとしての経験を活かしながら、創業支援をすることになります。創業を躊躇している人の背中を押したり、創業に失敗するケースも伝えながら、スターアップに成功するための課題を明確にして、支援を行っていく予定です。