怖いおっちゃんがいなくなった?

立場を変えると見えるもの・・・

13年前になります。車の免許を更新をせず、車を乗らない、乗れないように自分を追い込む無謀な決断をしたのは。このときから歩くことが多くなり、車に代わる足として、自転車に乗ったり、バスを利用するようになりました。車を運転する立場から、歩行者、自転車乗り、バスを利用する立場に変わったことにより、これまでとは違うものが見えてくるようになりました。横断歩道の前でいったん停止しない車。軽自動車であるという認識がなく、走行のルールを守らない危険な自転車。車を運転していた頃には気が付かなかったこと、気にしなかったことが、いろいろ、あります。特に、弱者である歩行者に配慮が足りない運転マナーは、非常に気になります。


偏差値とマナーは関係ないか

高齢化社会が進み、元気なお年寄りが多くなっています。歩行者と自転車がぶつかるケースが想定される道路には、「この道路は歩行者専用です。自転車の方は、降りてお進みください」との看板が設置されています。スピードを出して自転車が走行すれば、歩行者との接触事故を起こしかねない場所です。このような場所で、ルールを守らない中・高校生をしばしば見かけます。先日も、二人の女子学生が自転車に乗って走行しているので、「この道路は自転車を降りて歩かなければいけないよ!」と注意。二人は何も言わずに、しばらくは自転車を降りて歩いていましたが、再び自転車に乗り走行し始める。再度、注意。悪びれる様子もなく、すみませんの言葉もなく、立ち去った二人。あまりにもマナーの悪さに足早に追いかけて、自転車に添付してあるプレートを確認。県内で偏差値の最も高い高校生。偏差値とマナーとは関係ないかと思いながらも、憤懣やるかたない気持ちが・・・。


社会が子供を育てた時代

道路交通法は、自転車が走る凶器とならないよう、いろいろなルールが決められています。ときには常識のない大人もいますが、特に中学生や高校生のマナーの悪さには、危険すら感じることもあります。そしてさらに嘆かわしいのは、この子たちに注意する大人を見たことがないことです。昔のことを言えば、マナーに外れたことをすると、必ず注意されたり怒られたり、怖いおっちゃん(大人)がいたものです。いわゆる社会が子供を矯正する、育てた時代でした。今はどうでしょうか。


職場の怖いおっちゃん

職場においては、社内規定を守らないこと、ホウレンソウのないこと、努力しないこと、実績が上がらないこと、これらのことをやれば、怖いおっちゃんとも言うべき上司や経営者はきつく怒るでしょう。しかし、職場の怖いおっちゃんも一歩外に出れば、他人の社会のルール無視には、我関せずで、知らん顔の人が多いような気がします。これは、横並び、出しゃばらない、人との和を大事にする、国民性でしょうか。みんなで社会のルールを守るとためには、怖いおっちゃんの存在も非常に重要なことだと実感しています。