取得して良かったと思う資格にするには・・・

資格は、足の裏についたご飯粒?

言い古された言葉ですが、見事に真実を表していると思っています。取らないと気持ち悪いが、取ったからと言って、食えたもんじゃない(食えない)。資格は、そのほとんどが、その分野の知識が一定以上レベルあることを証明するものです。そして、資格を取った後で、実務経験を積むことで、その資格の知識を活かし、役立てることが出来るようになります。資格保有者しか出来ないよう、特定の業務が規制で保護されている一部の国家資格を除いては、その資格で食えるようになるためには、本人の努力次第ということになります。


経済産業省推進資格

国家資格ではないが、経済産業省が推進している資格がITコーディネータ(ITC)という資格です。昨日、このITC資格を取得した人向けの研修を実施しました。この研修は、フォローアップ研修といいます。ITC資格を取得して2~3年のまだピカピカのITコーディネータは、この研修の受講を義務付けられているいます。受講したITCは、独立してコンサルを行っている人1名、企業に勤務しているITC(いわゆる企業内ITC)6名。ITC資格は出来て14年目。他の国家資格と比べると非常に歴史の浅い資格です。その意味では、まだまだ認知度は高くありません。しかし、世の中が必要としているかどうかの視点でみると、高度な国家資格に劣らない資格である、と私自身は思っています。


中小企業の経営を知る

フォローアップ研修のタイトルは、「中小企業支援コンサルティング体験研修 事業モデルの変革プロセスをIT経営力大賞受賞企業事例から学ぶ」です。日本の企業数は386万社、その内中小企業は99.7%を占めています。この膨大な数を誇る市場がITCが対象とする顧客です。独立してコンサルを行うITC、企業で業務に活かすITC、ともにITCとして必要とされる中小企業の経営を学ぶための研修です。研修の最後は、受講者全員と講師との座談です。ITC資格を取得して、会社の業務にどのように活かしていますか。今後、どのようにしたい、なりたいと考えていますか。自分の目指すITC像は? などなど。


地道な努力

受講したITCの声は予想したとおりです。企業内のITCは、まだまだ業務にITC資格を活かしきれていません。足の裏のご飯をとってすっきりしたが、さてこれからどうすればいいのか。立ち止まっている状態です。どうしたらITC資格を会社の業務に活かせるのか、独立しても食っていけるようになるのか。その答えは。まことに突き放した答えではありますが、本人の努力次第です。ITC向けの研修を数多く受講したり、ITCの組織に加入したりして、積極的なITCとのネットワーク作りの過程をとおして、気づくことや得られる知見があります。そして自分で実践する経験。このような地道な努力の積み重ねが、足の裏のご飯をとってからの成果として表れます。ITC資格とって良かった、そう思うよう頑張って欲しい。フォローアップ研修を受講したピカピカの受講者の皆さん・・・。