文書の書き方とプレゼンの仕方、共通項

 人にわかりやすい文章を書くのは難しいですね。技術分野、特にIT系の説明書や報告書、提案書などは、内容を理解してもらう文章を書くのは大変な努力を伴うものです。今、『エンジニアのための伝わる書き方講座』(開米瑞浩氏 著)を読んでいます。文章を作成するプロセスの9割は準備作業で、文章を書くのはたったの1割。この準備作業とは、「必要な情報を集めて整理する」→「何を書くべきかを決める」→「論理構造を決める」→「パーツを作る」→「文章を書く」だと書かれています。

 そして、これらの準備作業においては、次のような作業が重要なポイントだとしています。【要素を集める】→【分類してラベルを付ける】→【意味ある順序で並べる】。私の過去のブログの文章を題材に、作業をやってみました。すでに書いた文章を題材にする場合には、文章を【分類してラベルを付ける】→【要素を抜き出す】→【意味ある順序に並べ替える】と作業の順序が変わりますが、作業をとおして、書いた文章を見直しすることになり、わかりやすい文章を書くための訓練になるようです。

(例文)

55歳にITコーディネータ資格を取得しました。今年4月には68歳になる私にとって、生き生きと働き続けるための資格になっています。次世代高度IT人材として企業のIT経営支援するため、常に自己研鑽とスキルアップを求められるITコーディネータ。昨日ケース研修を終えた受講生、今は若いIT技術者(システムエンジニアや営業)として、会社に貢献していることでしょうが、中高年になっても、生き生き働くことができる人材になっているためには課題の実現が必要です。その課題とは、ITコーディネータ資格を業務にも活用し、新たな知識やスキルを蓄積していくことです。私がITコーディネータのロールモデルとしているのは今年70歳になった田中渉さんです。60歳以降、70歳を超えても現役ITコーディネータとしてバリバリで活躍しています。ITコーディネータ資格は素晴らしい。是非、多くのIT技術者に資格を取得して欲しい!

 文章は読み返すことができます。しかし、話す内容は一度きり。文章で伝えることは難しいですが、それ以上に、人の心を動かす話しかたは難しい。システム提案にはプレゼンテーションが必ずあるものです。プレゼンテーションのポイントは、[冒頭に関心を持ってもらう]→[本論はストーリー展開]→[終わりは強いメッセージ]、そして大事なのは相手のわかる言葉を使って話すこと。来週は「SE・営業のための提案力向上セミナー」の3日目。プレゼンテーションのポイントを講義します。わかりやすい提案書が書けたら、次は経営者の心に響く、わかりやすい話し方。これがポイントです。