クラウド、クラウドサービス、クラウドシステム、クラウドコンピューティングと呼び名はいろいろですが、これらの言葉を統一的にクラウドを呼ぶことにして、クラウドについて再度考えてみたいと思います。クラウドは、企業における業務の多様化やスピ-ド経営の必要性等、企業環境の変化とインタ-ネット・IT技術の進歩の両方により、大企業を中心に普及・拡大してます。しかしながら、日本での中堅中小企業への普及は、予想したほど捗々しく無いようです。なぜなんでしょう。
先日、グループウエアで有名なサイボーズの技術者から、サイボーズ社のクラウドである「kintone」について話を聴く機会がありました。データ+プロセス管理+コミュニケーションというコンセプトで作られたクラウド。使い方、活用の仕方を聞くと、実に簡単に使えることが実感できます。これまでのITシステム、仕様を固めて設計して作るから、使いながら作っていく、このことを実感させてくれるクラウドです。
6月3日、ふくい産業支援センターにおいて、下記の内容で「業務に活用するクラウド」セミナーを行います。
・クラウドとは?
・身近なクラウドサービスの事例
・中小企業のIT化は?
・身近なクラウドサービスを個人で使ってみる
・Dropbox(同期とれてUSB要らず)
・Evernote(検索抜群、なんでもストック)
・SkyDrive(Excelと組み合わせて営業管理)
・GoogleDrive(無料で使える最強のクラウドサービス)
・evernoteを使った名刺管理の演習
・GoogleDriveを使ったアプリケーションの作成演習
このセミナーは、自分で身近なクラウドを使いながら、作りながらクラウドの活用方法を学ぶことを目的としています。
中堅中小企業にクラウドの活用が拡大しない原因として、使う側の立場から考えると下記のことが挙げられます。
・自社にとってクラウドを使うメリットがわからない
・どんな製品やサ-ビスがあるのか、ITベンダーからの提案が少ない。
・クラウドはトータル費用が高い。
・自社にスキルを持った要員が居ない、育成が難しい。
・どのように導入し、運用したらよいかがわからない。
・セキュリティ等に不安が有る。
また、クラウドを提供するITベンダー側からは、
・ユーザー企業のビジネスモデルが変化するので、対応が難しい。
・一括売上から使用料売上となり、売上が稼ぎにくい
・製品やソリュ-ションの多様化、進化・更新が早くついていけない。
・クラウドのスキル習得や、要員育成が難しい。
・会社としてクラウドにどう取り組めば良いか解らない。
・ユ-ザーがクラウドの導入に積極的でないため、提案できていない。
・製品やサ-ビスを開発しても販売が難しい。
などの要因が挙げれれます。
ではクラウドを提供するITベンダーが積極的にユーザー企業に提案するためには、一方ユーザー企業にとってクラウドの活用メリットを実感するにはどうすればよいのだろうか。kintoneのように、”使いながら見せながら一緒に作っていく”そして”自分で使って活用を考える”ではないだろうか。ふくい産業支援センターのセミナーでは、そのように話をするつもりです。
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