雪国を返上してもよいのでは?

私の住む福井県、冬と言えば、雪。この雪も、子供が遊ぶのに必要な量の雪ではなく、大人がうんざりし、毎日毎日の雪かきに恨み節が聞こえてくる豪雪。福井県の冬を語るとき、38豪雪と56豪雪を語らないわけにはいきません。そんな昔から比べると、昨今の福井は雪が少なく暖かい冬です。福井は雪国と思われています。しかし、そろそろ返上してもよいのではないだろうか?

 

 今年の冬は記録的な雪不足。冬型の気圧配置が続かなかったことで、日本海側の雪は1962年冬以降で最も少なくなったと。冬の合計降雪量は北陸で平年の9%、山陰で平年の16%、北日本で平年の半分程度など昨年冬の記録的な豪雪とは対照的になっているようです。

 

 法政大学大学院の坂本光司教授研究チームの調査によると、福井県は幸福度全国No.1にランキングされています。うんーと首を傾げる人は、「雪国で交通も不便。サラリーマンの平均年収は全国下位、夫婦が共働きで稼いで、 一世帯あたりの貯蓄率が全国No.1になっている。そして娯楽がほとんど何もないつまんない所なのになんで?」と。

 

 38豪雪時(1963年)、私は高校2年生。来年の大学進学を控えていた私の気持ちに大きな影響を与えたものです。もうこんな住みにくい県から逃げ出そうと・・・。そして進学は太平洋岸にある雪の少ない、ほとんど根雪にならない仙台にある大学と決めました。雪国が嫌がゆえに、故郷を逃げ出したのです。しかし福井県から逃げ出す理由の一つであった雪国は、現在は、そうではなくなっている。雪国でなくなりつつある福井県は住みやすい街になってきた。今年の冬もこのまま暖冬で終わって欲しい。