クラウド時代、発信内容は慎重に・・・

12月20日の日経に「消える写真」急成長、という記事が報じられていました。以下はその内容です。「スマートフォン(スマホ)を使って写真を共有するサービスを提供する米スナップチャット(カリフォルニア州)が急成長している。指定した時間が過ぎると、受信した写真が消えるのが特徴だ。フェイスブックなど米ネット大手は新たなライバルの登場に神経をとがらせている」。 スマホなどで撮影した写真や動画をSNSなどに投稿しても、写真などのファイルを開いた後、送信者があらかじめ決めた1~10秒が過ぎると、受信者のスマホやサーバーから情報が消える仕組みが他のSNSにはない大きな機能です。「自分の知らないところで情報が勝手に広がらないのがいい」ことが若者に支持され、利用者は急増しているとのこと。しかし、このような機能が歓迎されるのは、インターネットへの情報発信には慎重に、という視点で考えると、どうかなという感じもします。どんな情報(写真、動画)も見た瞬間(1秒)で消えるから証拠として残らない。ワンキリのように、悪用する輩には好都合かも知れない。情報発信の内容には慎重に、これは鉄則です。

 

 総務省のホームページに「安心してインターネットを使うために」というのがあります。その中に、一般利用者の対策として、情報発信の際の注意が4つの項目にわけて書かれています。一つ目は著作権侵害に注意、二つ目は個人情報の公開の危険性、三つ目はネットを使ったいやがらせや迷惑行為、そして最後は発信内容は慎重に。インターネットに情報発信するということは、発信した内容が一般不特定多数又は特定の人に公開されるということを意味しています。基本的なことですが、あらためてインターネットへの情報発信と公開ということを考えてみたいと思います。

 

 最近はクラウド、クラウドサービス、クラウドコンピューティングが普及し、その意味も十分わからなくても日常的に使う機会が多くなってきました。個人が多く使っているGoogleが提供しているサービス、LINE、Facebook、twitterなどのSNSなど、すべてクラウドサービスです。業務ではホームページ作成のJimdo、みんなのビジネスオンラインや会計ワークスその他多くのクラウドサービスが利用されています。しかしクラウドサービスを使うということは発信した情報を公開(公開範囲の限定も含め)しているのだということを理解しておくことは非常に重要なことです。

 

 このようなことを書きながら、恥ずかしいお話しを紹介します。先日ホームページ作成を支援したあるお菓子屋さんからクレームを受けました。「うちのホームページを至急削除して欲しい! 誤った内容が公開されていて、お客様から苦情がきている」という内容です。クレームを受けて調べてみると、2年ほど前、そのお菓子屋さんに対しクラウドサービスで簡単に作成できるホームページを提案していました。そしてサンプルページを作成して、見せていました。このサンプルページはクラウドサービスで作成したものですから、当然、公開されています。サンプルページは情報の内容も不完全なものであり、誤った情報も書かれていました。その後、お菓子屋さんへは、Jimdo(みんビズ)という新たなクラウドサービスを紹介し、支援を続けました。しかしうかつにも前のクラウドサービスで作成したサンプルページは削除し忘れ、残っていたのです。これが今まで公開され、検索したお客様からの問合せ、苦情となってお菓子屋さんへと。お菓子屋さんへは深くお詫びをするとともに、猛省をした次第です。