北陸新幹線とクラウドソーシングは大きなビジネスチャンス

もう残すところ2週間となった2013年。今年1年間を振返る時期にもなりました。自分の1年間を振り返るとき、こんな形もありかな、と思わせてくれる素晴らしいネットサービスがあります。「Your Days on Lifebook」です。Facebookに投稿した言葉や写真、友達との交流を一冊の本にして届けてくれるサービスです。あらゆる情報がデジタルで保存されつつある時代。そんな時代だからこそ、あえてデジタル化された情報をカタチにして残したい。ネット時代に生きる人の要求に応えたサービスです。年末には、「Your Days on Lifebook」を注文し、今年1年の私を振り返ろうと思っています。

 

 このサービスを提供しているのは、金沢に本社を持つ営業戦略や人材育成の企業コンサルティングを主な業務としているピアズ・マネージメント株式会社です。この会社、2008年に日本マイクロソフトを退職した若き二人が設立した、ベンチャー企業です。共同設立者の一人でエンジニアである筏井さんが日経ビジネスオンラインに「地方発ベンチャー企業が謎だらけのクラウドソーシングに船出、世界は僕らを助けてくれるか」というタイトルで書いています。

 

 「・・・そこで思い付いたのが、SNSに発信した情報や写真を統合して、リアルに製本してしまうというアイデアでした。このサービスを構築するに当たって、当初いくつかの国内ソフトウエア企業にプロトタイプの制作を依頼しました。しかし、蓋を開けてみると、FacebookのAPIを活用したソフトウエア開発に強みを持つ会社はそれほど多くなく、プロトタイプ制作だけで数百万円の見積もりを渡されるというのが現実だったのです。今最も勢いがあり、また最新技術の固まりであるFacebookと連携するアプリケーションとなると、多少はお金がかかると予想していました。しかし、これほど高いとは思いもよらなかったのです。プロトタイプでこれだけのコストがかかるのでは、本番開発から運用となると、いったいいくらになるか分かったものではありません。やはり、お金がないなら、自分で作るという道しかないのかと、僕らのアイデアはそこで一旦立ち消えとなりました。ところがその1年後、ひょんなことから、このアイデアは再び動き出します。現在、僕らがオープンβテストを行っている、Facebookに投稿された写真、文字、コメントや写真アルバムを製本して自宅にお届けするサービス「Your Days on Lifebook」として結実したのです。アイデアさえあれば、それこそ世界中の人たちが助けてくれる。そして世界の誰もがお客様になってくれる。こんな時代がやってきたのです。この世界に飛び込まない手はないでしょう。小さくてもグローバルで勝負ができる、そんな面白い時代に僕らは生きています。・・・」。

 

 ピアズ・マネージメント株式会社、最近では高岡市に高岡本丸テクノロジーラボを開設しました。そして凄いのは、関東出身の若者3人が縁もゆかりもない高岡市に移住し、ピアズ・マネージメント株式会社に入社して、世界を相手にしたビジネスに挑んでいることです。社長の中林さんは「地方でも世界と戦えることを証明し、若く才能のある人材を引き込みたい 」と。東京にビジネスが一極集中する時代。この会社は、お金も人も商品・サービスのアイディア、経営者の熱意で集めることができることを証明しています。来年度末には北陸新幹線が金沢まで開業します。東京から富山までは2時間、金沢までは2時間30分。人が移動する距離的(時間的)な壁は小さくなろうとしていま

す。そして低コストでソフトウエアを開発できるクラウドソーシングは資金の壁を小さくしてくれます。まさに意欲あるベンチャー企業には大きく飛躍できる環境が整いつつあるようです。ピアズ・マネージメント株式会社の大きな飛躍を見ると、そう感じます。

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コメント: 2
  • #1

    中林秀仁 (水曜日, 15 1月 2014 22:51)

    横屋さん、取り上げていただいてありがとうございます。
    今年もいろいろとチャレンジしてまいります!

  • #2

    k21yokoya (水曜日, 15 1月 2014 23:03)

    中林さん、一度金沢で一杯やりましょう!