使われる支援ポータルサイトを・・・

平成25年度から「中小企業・小規模事業者ビジネス創造等支援事業」を実施することとして、現在、本格稼働までの間、経過措置期間として専門家派遣を実施しております。まもなくITシステムが稼働する予定(7月中下旬頃)であり、本格稼働に向けて地域プラットフォームの公募を開始いたします。・・・

7月3日(水)近畿経済産業局での公募説明会に参加してきました。地域プラットフォームとは、地域の支援機関による中小企業支援を目的とした連携体で中小企業・小規模事業者ビジネス創造等支援事業の専門家派遣の窓口機能を担うほか、国が開発・運営する支援ポータルサイトの活用等により自主的な取組として様々な支援等を行うことで、地域の中小企業の支援体制の強化を図らることを目的としています。


 支援ポータルサイトの利用イメージとしては、時間や場所にとらわれず、自分にあった最新の支援情報を得たり、気軽に専門家や先輩経営者への相談や他社との情報交換ができる総合ポータルサイトということでしょうか。支援ポータルサイトには大別して下記の4つの機能があります。

<機能1>

支援施策(ものづくり補助金、創業補助金、主婦・新卒者向けインターンシップ事業等)を提供し、簡易な情報入力で申請書を作成できたり、閲覧した施策について、その場で申請できる機能を提供。

<機能2>

1万以上の専門家・先輩経営者等と100万以上の中小企業・小規模事業者、起業を目指す者とのマッチング、コミュニケーションを促し、中小企業・小規模事業者の経営課題解決を専門家が支援する機能。

<機能3>

共同受発注支援、共同開発支援として、業務連携支援に限らず、創業支援・海外展開支援等の経営課題に応じて必要な機能を構築・提供する機能。

<機能4>

中小会計要領に基づくデータ管理、財務・経営分析をとおして経営改革を支援する機能


 ITシステム導入において効果が出ない理由として、次のようなことが言われています。

◆ITシステから得られる情報のビジネスに対するインパクトが小さい。

 要因としては、

 ・情報の必要性、十分性、代替性、正確さ、鮮度、入手の即時性など

◆ITシステムの業務貢献度が低い。

 要因としては、

 ・業務のサポート範囲、サポート対象作業の重要度、性能、可用性、

  操作性、システム品質など

◆利用者の情報リテラシーとモチベーションが低い。

 要因としては、

 ・利用者の習熟度、トラブル発生時の対応方法、システムに対する利用

  者の感度など

◆情報システム部門のサポート体制が悪い。

 要因として、

 ・障害対応、ユーザー教育、保守。運用、IT資産管理など

 

 ITシステムである支援ポータルサイトを積極的に活用しながら「中小企業・小規模事業者ビジネス創造等支援事業」が7月から本格的に稼動します。この支援ポータルサイトは、クラウドを活用し、経済効率的でセキュアな運用を実現する。既存のサービスを積極的に活用し、効率的に組み合わせて開発・運用を進める。外部の民間サービスについても一定の要件(セキュリティなど)の下で乗り入れられるようにする。シングルサインオン登録を基本とし、女性や若手から高齢の方まで幅広い経営者や支援者が利用しやすいユーザインターフェースを提供する、等としています。国はかなりの予算を手当し、ITシステム(クラウドシステム)を導入しようとしています。ITシステムはユーザーが使うことで運用の効果が出てきます。前述したように、ITシステム導入において効果が出ないのは、利用者の情報リテラシーとモチベーションが低いことが最も大きな要因だと思っています。国は対策を十分行い、ユーザーである中小企業・小規模事業者や専門家が使いやすく、付加価値を感じるものにして欲しい。ITシステムは3年かけて完成形にするようですが、システムだけできて3年後には事業終了では、税金の無駄遣い。そうならないことを願っています。