クラウドは身近なもの、ここからIT経営へ

このブログは、Jimdoというホームページを使って書いています。今までは、自分のパソコンにホームページ作成のソフトウエア、例えばホームページビルダーとかWordPressなどをインストールして、これらのソフトウエアを使って作成していたのですが、Jimdoの場合には使い方が異なります。Jimdoは自分のパソコンにはありません。インターネット上にあります。パソコンをインターネットに接続し、Jimdoを使うことの許可(ロゴインする)をもらって使います。ホームページ作成に必要な多くの機能(文章を書く、写真や動画を載せる、ブログを書くなど)はインターネットをとおして、サービスとして提供されます。そして作成したホームページは自分のパソコンには保存されません。インターネット上に保存されます。ソフトウエアを購入したり、作ってもらったりする費用をかけずに直ぐにサービスを使うことが出来る反面、サービスを使うには、使用料金が必要となります。Jimdoは無料ですが、Jimdoの有料版である「みんなのビジネスオンライン(みんビズ)」は月1、470円がかかります。出来るだけやさしく事例で説明しましたが、これがクラウドサービスの実態なのです。どうでしょうか?

 先日、石川県の七尾商工会議所で「クラウドサービスを活用した中小企業のIT化」というテーマでセミナーを行いました。身近なクラウドサービスを仕事の効率化、会社のIT化に活用しましょう、という趣旨の内容です。セミナーの内容は、以下のとおりです。

1.クラウドとは?

 ・身近なクラウドサービス事例

 ・クラウドのいろいろ

 ・クラウドのメリットと注意すべき事項

2.クラウドを活用した中小企業のIT化とは?

 ・中小企業がかかえる経営課題

 ・IT化をするとは?

3.事例紹介

 ・MS-Skydrive(金をかけずにクイックヒットを狙ったIT化)

 ・Dropbox(同期と情報共有の最適クラウドサービス)

 ・Google Apps(無料で使える最強のクラウドサービス)

4.県内のクラウドシステム活用事例


 クラウド、クラウドコンピューティング、クラウドサービス、クラウドシステム。言葉として、いろいろな言われ方をします。しかし、大雑把にいえば、すべて同じ意味合いだと解釈しても良いと思っています。言葉の厳密な意味合いに拘っていると、気持ちが前に進めません。使ってみることが大事なことなのです。そうは言っても、クラウドという言葉を理解することも必要ですので、もう少し知識としてのクラウドの意味を書いていきます。クラウド又はクラウド今ピュイーティングとはネットワークで提供するサービスのことです。クラウド(cloud)とは、直訳すれば「雲」を意味します。インターネットのような不特定多数のコンピューターが接続したネットワークを、ネットワーク概念図では雲のイラストで表現します。クラウドコンピューティングは、こうしたネットワークを利用したサービスの利用形態を呼びます。サービス提供会社がなんらかのコンピューター処理サービスを提供し、ユーザーはそのサービスをネットワーク経由で利用します。


 IT経営には壁が存在しその壁を打ち破るのがクラウドなのです。このセミナーで気づいて欲しいことの一つです。会社内の営業活動や業務活動を効率よくこなすために、独自の IT を構築して利用している会社が増えています。業務の改善や効率化が必要であれば、IT を利活用することが必須であると考えるべきなのかも知れません。これをIT経営とも言います。しかし、IT を構築するにはそれなりのコストが必要です。導入した IT は誰かが管理・運用しなければなりません。業務を行うために、IT は止められない。IT が故障したら、誰が直すの?コストは? IT に格納された会社の重要な情報は安全なのだろうか?東日本大震災を経験すると、不安が出てくる。ITを自社で保有して、ITを利活用して経営改革を推進していくIT経営には、このような心配がつきまといます。では、クラウドサービスを使うとどうねるのだろうか?クラウドコンピューティングでは、インターネットを検索するような簡単な操作で、会社内の営業活動や業務活動を効率よくこなすためのサービスを受けることができます。さらに、既存のパソコンだけでなく、高機能な携帯電話ともいえる最新のスマートフォンや携帯電話、あるいはタブレット型コンピュータからの利用でも十分威力を発揮します。営業の出先や自宅など、会社外からの業務処理もできるようになってきており、営業活動などの効率化や業務改善も簡単に実現できるようになってきています。


 セミナーの後半では、3つの身近なクラウドの活用事例をお話ししました。

1.Dropbox ~同期と情報共有の最適クラウドサービス~

2.MS-Skydrive ~金をかけずにクイックヒットを狙ったIT化~

3.Google Apps ~無料で使える最強のクラウドサービス~

3の事例紹介では、Google Appsのフォーム機能を活用した4つの具体的な事例を紹介しました。

(1)Google Apps(フォーム活用)事例①「セミナー申込完了通知ツール」

セミナー申込みをホームページから行ってもらうツールです。申込者の情報はスプレッドシートに自動集計されますので、多くの受講者が見込まれるセミナーにはセミナー事務局にとって非常に便利です。メールでの申込みの場合、集計するためには、申込みメールから受講者の情報をExcelシートに転記する必要があり、手間がかかります。このツールでは、申込みがあった場合、事務局担当者のメールで通知するようになっています。そのため、リアルタイムで申込み状況を把握することが出来ます。

(2)Google Apps(フォーム活用)事例②「連絡メモ送信ツール」

外出中の社員に対し、留守中の電話受信や来客などを連絡するために使う、連絡メモ送信ツールです。履歴がスプレッドシートに自動集計(残る)されるので、非常に便利です。

(3)Google Apps(フォーム活用)事例③「業務記録ツール」

この業務記録フォームに「お客様名、担当者名、日付(月・日)、打合せの種類、打合せ内容、打合せした人」を作り、お客様に対して電話や訪問して打合せした内容をどんどん記録していき、顧客業務対応システムとして使うことが出来ます。その他、営業日報、顧客管理などにも応用することが可能です。

(4)Google Apps(フォーム活用)事例④「出社・帰社遅れ連絡ツール(モバイル活用)」

出勤途中の社員や外出中の社員が、電車の遅れや不意のトラブル、予定変更などで出社・帰社予定時間に遅れる場合、上司や担当者に連絡するために使う「出社・帰社遅れ連絡ツール」です。携帯電話やパソコンが使われない状況(電車内、セミナー受講中など)ではスマフから簡単に入力して連絡できるのが非常に便利です。履歴はスプレッドシートに自動集計(残る)されます。

 

 これらの事例は、少々、Googleのクラウドサービス(Googleドックス)に関心を持ち勉強すれば、簡単に作成できます。そして仕事に、業務に役に立つこと実感できるでしょう。クラウドサービスは意識していないだけで、多くの人が使っています。クラウドを身近なものと感じ、トライしてみること。そこからIT化の費用対効果に気づき、IT経営に対する気づきが得られてきます。トライして変化することからしか、成長はありません。このセミナーの肝です。