クラウドは中小企業にとって絶対必要か・・・

 毎週日曜日の夕食には、いつものビールや日本酒、焼酎の代わりにワインを飲みます。市街中心地にあるデパートの地下、デパチカで買うのですが、どんなワインを買ったらよいのか、いつも迷います。並んでいるワインの値札に書かれている「果実味が豊富で熟成した・・・」という能書きを頼りに、財布と相談しながらエイヤーと買ったのが、このブログに添付されている写真のワインです。すごく美味しいワインでした。どんなワインなのか、もっと詳しい情報を知りたくなりますが、出来れば買う時に、ワインの値札に書かれていること以上の情報が得られると嬉しいですね。

 

 話は少し変わります。最近のIT技術の一つにAR(拡張現実)というものがあります。”現実世界を補う「何か」を追加することで、目の前にある現実以上の情報を提示する技術や、その技術によって表される環境そのものを含めたもの”だそうです。

 先日、大阪で開催された「CIOカンファレンス」シンポジュームでARの事例を聞きました。WineLinkのスマホ活用によるクラウド事例です。このスマホ事例を聞くと、クラウドはスマホやタブレットにより、顧客価値を作り出せる可能性が大きいと実感します。私が毎週デパチカでワインを買うとき、手に取ったワインに添付されているWineLinkのぶどうマークをスマホで読み取ると、手に取ったワインの詳細な情報や生産者の情報、口コミ情報などを得ることができるのです。これはまさに顧客に対して必要な時に必要な情報を手軽に取り出せる、顧客にとっての価値を作り出し、提供している事例です。

 クラウドは中小企業に絶対必要か? 事務の合理化など守りのIT利用で用を足りている企業には、これまでも積極的にはITの必要性を感じなかったように、今後もクラウドの必要性を感じないでしょう。一方、顧客満足度の向上や新規顧客獲得などの攻めのIT活用を考えようとする中小企業には、クラウドは必要。なぜなら、顧客価値を作り出せる可能性が大きいからです。シンポジュームでは結論らしきものが聞けなかったのですが、私はこのように考えています。